先日書いていたもうちょい私寄りのことというのは大体木工関連の制作の話で、思えば個人的な制作ばかりやっているなとこの数年間。
制作というのが何かとの対話だとすると、相手と私と素材と形、それとか機能とか役割とか他のものとの関わり合いとか、そんなんなると要素が多くて、式に対して未知数が多すぎという感触。
とはいえ昨日には着払いの卒業証書を受け取った暁に晴れて芸術学士となった私である。式に対して未知数がなどと言わず、まとめて相手するぐらいの度量がほしいところだ。
さて、今後の抱負は来週ぐらいに回して、制作物を主としてなんやかんやの仕事を列挙していこう。
1. 引越(2022/09/26)
去年の話やけど、区切りとしてはここからということで。よくよくビルドできたものだ。
2. ミツカ本店
図面の方で手伝っていたお店が出来た。
やったね。もう1つの方も出来た。
3. 靴箱
このうちで一番はじめにとりあえず作ったのはたしかこの靴箱やったと思う。
4. 棚
これははじめの時点で、その後真ん中の段までになった。
5. カウンター
内側には食器をいれられるようにしてある。奥の部分はL字にしていたところ、行き止まりの感。娘が手伝ったりするようになったので、今日途中に丸鋸を入れて切り離して動線を変えた。
6. メダカ桶
途中、前の川で掬ったモロコを入れていたら、どうやら突付かれて多くが星に。
春になればまたメダカを入れてやろうと思う。
7. ハムシの絵
タブレットでちょいちょい書いていたら、書き込むのが楽しくて、この頃はビールとともに絵を書くみたいな時期。この絵は一番気に入ったもの。
8. 断面パース
そういえばプレゼンボードに入れてなかったんよな、この絵は。気に入ってたのに…!
供養としてここに挙げる。
9. 遙拝所
今年作って楽しかったのはやはりこれでした。
卒業設計からの形なので、そのあたりの楽しさも。ここから一本足を減らしてアーチにした。
空間に存在を表す、示すということなので、当たり前やけどでかいので、娘に断って解体した。
跡地に娘のスペースと、それとその横に小上がりを作って、一応冬前に家族らしい空間に戻した。
10. 防寒戸
去年はカーテン状にしていたところ、戸型に改良した。
11. 防寒窓
3mの掃出窓なので、どうにもできんかなという気持ちで去年はやっていたが、いやいやかぶせたらいけるでしょ!とこちらもかぶせた。
見え方は変わるものだ。
12. 鉄棒
温い鉄棒は和む。娘は何か新しい技を習得していた。
13. アラビアソファ
ベンチのようなものはビルドアンドバラシをちょくちょくやっているが、この時はなにか自分の家具観が変わったのを感じた。
おもてには前に友達からもらったパレスチナの布をかけた。ここに座ってあれこれと考えた夜。
さて、今年作ったのは他にも色々とあるけれど、大まかにはこんな感じだ。遙拝所で5、6時間、ちょっとしたものは2時間とかで作ってしまうようになっていて、メモ書きを繰り返し、コーナンへ行ってはあれこれと考え、家に帰ってあれこれと考えて手を動かして、みたいなところからすると色々と見えるようになり、この7年ほどで成長したものだと思う。
何かの枠ができている感触で、型といえば型、殻といえば殻の感だ。
それでも防寒窓は美しさみたいなのが出たし、遙拝所、鉄棒は娘が喜んだので良かった。
価値はどこにあるか、なんとなくらしいやつが見え隠れしている。そしてそれは求道的なやつではない。
そのあたりの話し合いみたいなのが少しずつ自分の中で進んでいるのが今年の総括、そのきっかけになったのは上に挙げたなんの変哲もないアラビアソファだったという。